KiichiのTechニカルな話 Part4

“Talk to me, Goose”

今日の皆さんが使っているインターネットは元々は宇宙を対象としていて、銀河間で未知の生命体との(いるのかな)コミュニケーションをしたいために作られた構想を起源としています。

SETIというプロジェクトは天体ファンであれば聞いたことあるくらいの話です。
SETIはSearch for Extra Terrestrial Intelligence(地球外知的生命体の探索)の略で、Windowsの初期のバージョンはこのSETIへの強制参加が求められていて、ほぼ全ての計算機の中にSETIの計算を実行する命令が入っていました。(一部は都市伝説)
フランク・ドレイクさんが考案したドレイク方程式では宇宙に知的な生命体が存在する確率を割り出そうとしていて、SETIではこのような計算式をただひたすら計算する、ということもあったと聞いています。
宇宙インターネットの構想よりは先に地球上でのサービスが始まり、wwwやhttp、httpsのような民間用のインターネットサービスが提供される前は、いわゆる軍事利用を目的とした、イントラネットが多く普及していました。
特に戦闘機などのレーダーを積んだ大型デバイスは高速で動く移動体を正確なネットワークで追尾し、レーダーからの情報をイントラネット(特化したネットワーク)に連携して、リアルタイムに通信を行う必要がありました。
戦闘機パイロットのミッションを描く映画ではよく見る光景ですが、通信や位置情報の把握、打ったミサイルの追撃、迎撃システムなど、過去に見られた仕組みが、民用化、民主化され、我々のインターネットに変わってきています。そのような民間が使う技術のほとんどが軍事産業から来ていると言っても過言ではないかもしれません。

そして、これからは宇宙空間をいかに活用していくか、ということがテーマにもなってきます。
アメリカ合衆国の民間企業スペースXが運用している衛星インターネット、スターリンクというサービスがあります。
どんなクラウドサービスであっても結局は基地局や電波塔という巨額なインフラを持たなければなりませんが、衛星インターネットがあれば国の制限や垣根を超えて、宇宙を中継したアクセスが可能になり、しかも超高速な通信が可能になります。
今までは「そんなのただの夢だ」と思われてきたことがどんどん「現実」になってきており、考えていたアイディアは誰でも形にしていくことができる時代になっています。
宇宙開発の父と言われたロバート・ゴダードの言葉を胸にまた来週からも頑張りましょう。
”昨日の夢は、今日の希望であり、明日の現実である。”
– – – 次回に続く – – –
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